療養病棟

療養病棟

「療養病棟」とは・・・
主に慢性期の疾患で、長期にわたり療養を必要とする方々に、医療と介護を提供する病棟です。急性期医療を行う病院(総合病院や大学病院など、手術や点滴治療などで病気の治療を中心に行う病院)での治療は一段落したけれど、自宅でのケアでは不安で、もう少し病院での療養が必要な方などが該当します。特にお年寄りの病気は長引くことが多く、長期的な医療とともに、身体機能の低下を予防するための手厚い看護・介護が大切です。 療養病棟は、急性期医療の治療を終えて症状が安定しても、引き続き医療の必要度が高く、通院が困難なため病院での療養が継続的だと判断された患者様を対象にご利用いただいている病棟です。
医療の必要度に応じ、医療区分1〜3の3段階に区分されており、当院では比較的医療が必要な医療区分2〜3の方を対象に対応しております。また、一般病棟よりも「療養生活の充実」に重点が置かれており、療養病棟の性質上、他の介護施設と比較しても、多くの医師と看護師・介護職員がいます。 また、身体の運動機能の維持や改善のためのリハビリテーションを行い、ご自宅や施設等に帰られるまでに必要な医療・介護の提供と退院援助を行います。

スタッフからの「ひとこと」

私達が働く療養病棟では、医療の必要度が高く寝たきりの患者様が多いため、褥瘡の予防や寝たきりによって引き起こされる合併症等の予防ケアを中心に行っています。 急性期病棟にはない手厚いケアを提供しており、看護・介護のスタッフ同士が協力し患者様には日々安全安楽な療養をしていただいています。

スタッフには、経験を多く積んだ看護師を配置し、患者様・ご家族と接する場面では、病気に対して戸惑うお気持ちや、病人を抱えて不安を感じてみえるご家族の心理等を理解したうえで、長年の経験からその心労をも軽減できるよう思いやりを持って接しています。療養病棟の多くは長期入院の患者様であり、ご家族とのコミュニケーションは欠かせません。そのほか、介護スタッフには若い年齢層を配しています。フットワークも軽快に立ち回る姿は、病棟を明るく元気に活気づけています。

療養病棟では、長期療養中の患者様に楽しんでいただけるイベントを企画しています。先日は、患者様が100歳のお誕生日を迎えられるという喜ばしい出来事がありました。リハビリを含めた病棟スタッフが一同に集まり、クラッカーを鳴らしながら患者様をサプライズでのお迎えをはじめ、スタッフからは患者様の好きな歌の合唱、花束と大きなメッセージボードのプレゼントがされました。また義歯に不具合があり、以前より使用されていない方でしたので、100歳を過ぎてもお食事はご自分で美味しく召し上がっていただきたいとの思いより、歯科との協力で調整済み義歯を誕生日会に間に合わせてお渡しするといった計らいもあり、とても喜んでいただけたご様子でした。

私達の使命は病気の治療です。しかし、そこには患者様・ご家族とのコミュニケーションのなかから生まれる信頼関係がとても重要だと言えます。私達は患者様とご家族の心のケアにも気を配りながら見守っています。